奄美大島産本ハブの加工と製造
毒蛇ハブの取り扱い
原ハブ屋は1948年創業以来「駆除ハブの再利用」から始まった製品作りのスタイルと、自分達の手で加工できる量の蛇のみを使用するという理念を元に、代々受け継がれてきた独自の加工技術と道具を使用してハブ製品の製作を行っております。
家族「原家」のみで加工製造の全てを行っている為、少生産ではございますが、実際手にとって奄美の「文化」や手作りの「味」を感じられるような製品作りを心がけております。
加工について
奄美大島産本ハブ革(なめし加工)
全ての加工は買い付けたハブを「さばく」ところから始まり、さばいた「ハブ皮」は約14の工程を経て一枚一枚丁寧になめされ、「ハブ皮」から「ハブ革」へと生まれ変わります。
紙のように薄い蛇の皮は機械作業ではできない繊細な技術が必要とされ、特に「ウラワラ(※)」と呼ばれる独自の道具を使った工程「裏割り」は、なめし加工の中で最も職人の腕が要求される作業です。
蛇は同じ種類でもそれぞれ個体によって体鱗の模様や色に微妙な変化があり、全く同じものは2つと存在しません。これも蛇革製品の魅力の一つだと思います。
※ウラワラ
「裏割り」という作業で使用するために考案された道具。現在でも操業当初から使われてきたものを使用しています。「裏割り」とは蛇革のくねりを整えたり余分な裏肉を剥ぎ蛇革の厚みを均一にする工程のひとつです。
原ハブ屋の鞣し独自技法は2種類あります
原色なめし
着色料を一切使用せず、ハブ本来の持つ体色を最大限に引き出す技法
主に「金ハブ」と呼ばれる体色のハブをこの技法でなめします。
白黒なめし
蛇の体鱗の模様を引き立たせる為に白と黒で明暗をつける技法。
主に「銀ハブ」と呼ばれる体色のハブをこの技法でなめします。
ハブ骨の加工
ハブをさばいて肉と骨が繋がった状態の部位を取り出す所から始まり骨だけを取り出しします。骨の大きさによって加工時間が異なるため、大きさごとに分配して加工を行います。
加工されたばかりのハブの骨はトゲトゲしく、アクセサリーにする際は鋭利な部分をカットして製作します。